友情の一皿~世界のトップシェフ “食”と“創造”の旅~

友情の一皿~世界のトップシェフ “食”と“創造”の旅~

再放送のお知らせ
6月3日(土)18:30~19:29 NHK BSプレミアム

 青山にあるレストラン「ナリサワ」のシェフ成澤由浩さんと連日ロケをする幸運に恵まれた。海外からやってきたとびきりの友人のために成澤シェフが次々と日本の凄味を紹介していくのだが、それは、成澤シェフが「日本」とは何かを突き詰めた末に出てきた「食」の提示であった。「日本のシェフはむずかしい。日本食は完成され、しかも洗練されきった姿をしている。そこからどう進化し新たな味を届けることができるのか、本当に困難だと思う。」自ら「ここは日本一の寿司店だ」と賞賛する極上の握りを堪能しながら語る。店主に気を使った発言ではなく、同じ「食」に携わる者として、直球勝負、正直に語る。
 「レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ」から「ナリサワ」へと店名を変更したのが2013年。フレンチから「日本」そのものを一皿に表現する「ナリサワ」への進化。在ロンドンの世界的フードジャーナリストがナリサワで食した後になぜフレンチの店名なのかと指摘されたことがきっかけだったというが、なんと思い切った態度だろうか。それを「わかる人だけわかってくれればいい」とシェフは笑う。
 東京ロケ最終日、成澤シェフとスペイン人シェフ二人が「友情の一皿」を創り終え、その味を私も確かめた。ため息が出るような美味しさ…。と同時に私には恐怖心が涌き起こっていた。この一皿はまだ「即興」の範疇に入るという。さらにアイデアを昇華させレストランで出す一皿となった時には、いったい、どんなものができあがるというのか。底知れない創作意欲と冒険心を持っている2人は「前衛」に傾いていきそうだと思ったが、はたと、気付く。シェフたちは決して忘れない。美味しいことが基本。その一皿は「生きててよかったあ」という気持ちを起こさせる。料理は、幸せを運ぶのだ。人間の根本を深く理解するシェフたちにリスペクトです。
(長澤智美)

出演 成澤 由浩(ナリサワ シェフ)
   アンドニ・ルイス・アドゥリス(ムガリッツ シェフ)

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D

田中 由美

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花田美乃莉

AP

宇野真由美

P

長澤 智美