アーシストCafé 緑のコトノハ 2019年2月の放送
月~金ベルトで一人の「アーシスト」を取り上げ、彼らの様々な「コトノハ」で5日間をつづります。そこから、地球へのまっすぐな視点が見えてきます。
「猫の手」、「婿だまし」、「朝鮮ビエ」…ちょっと変わっていますが、これらは山梨県上野原市西原という山村で栽培されている雑穀の名前です。農家の中川智さんは81歳の今も、晴れた日は必ず畑に出て、貴重な雑穀を数多く栽培し今に繋いでいます。
中川さんがある日作ってくれたのが、「おばく」と呼ばれるお粥。鍋に大麦と大根、インゲン豆を入れ、炭火で6時間かけて煮込んだ「おばく」に自家製葱味噌を添えていただくと、撮影で冷えた身体が芯から温まりました。白米が気軽に食べられる現代、雑穀は食卓から姿を消しつつあるけれど、手間と時間を惜しまず、限られた食材を工夫して整えられた雑穀料理の温もりは、未来に残したい宝物です。
(三梨朋子)