食彩の王国 2017年12月の放送

食彩の王国 2017年12月の放送

「食彩の王国」は、10月から15年目に入った。食材の物語をひもとくという地味な番組が、視聴者に支持され続けていることに感謝しきり。日本の食卓を彩ってきた人々の知恵は底知れない。その隠し味が、いつの間にか滋味溢れる番組へと育ててくれたのだろう。中原中也の詩「頑是ない歌」の冒頭に「思へば遠く来たもんだ」とあるが、食材をテーマにした番組のパイオニアとしては、さらに表現を進化させなければならない。そして視聴者とともに、明日の食卓を豊かに彩りたい。
10月に、放送700回を迎え、東京オリンピックの1000日前も過ぎた。そこで、来年3月までを700回記念シリーズとして、「オテル・ドゥ・ミクニ」の三國清三シェフと共に、月一回東京の地産地消をテーマにしている。東京オリンピック・パラリンピック開催時には、世界中からアスリートや観客が集まる。「料理人人生の集大成をかけて、最高のおもてなしをしたい」という三國さん。意外にも東京は食材の宝庫。江戸前の魚介類もあれば、杉並区には栗、秋川に牛、練馬大根をはじめとする野菜類もたくさんある。これをきっかけに、隠れた東京の食材を見つめ直すチャンスにもしたいと考えている。
(土橋正道)

語り

薬師丸ひろ子

放送予定

    O.A.  テーマ             担当ディレクター 
#708 12月 2日 鴨肉              ※VIVIA  
#709 12月 9日 ふぐ              細村舞衣
#710 12月16日 東京地産地消SP(3)東京の牛  ※VIVIA
#711 12月23日 おでん種            河野あや子

12月のテレビマンユニオン担当回は・・・

#709 ふぐ
綺麗な薔薇には棘がある。
ダメだ、ダメだとはわかっていつつ、欲望に負けて突き進んでしまって、あとからとんでもないしっぺ返しを食らってしまった。そんな経験は、一度や二度ではないはずです。
大阪の人たちは、毎年冬になると、そんな取り扱い注意のじゃじゃ馬を相手にしてきました。
美味しいふぐには毒がある。
ふぐは“ふく”を呼ぶ魚。「てっちり」に「てっさ」は、ちょっと贅沢な高嶺の花ですが、食べれば誰もが笑顔になれる至福のおいしさです。でも、面白半分で手を出そうものなら、猛毒に犯されて“不遇”の人生を歩むことになってしまいます。そこでふぐを捌くには、ふぐ調理師免許が必要です。綺麗な薔薇にも免許があるなら、何年かけてでも、ぜひ取得したいものです。女性もふぐも、膨れっ面になったらご注意を。
(鴨下 満)


#711 おでん種
早くもジングルベルが鳴り響く世の中・・・。
世間様がクリスマスに浮かれる23日、我が食彩の王国は「おでん種」で勝負をかけます!しかも14年の番組至上初の新ネタ。
これまで「大根」や「ごぼう」、「かまぼこ」の回でメインではないにしても、圧倒的な存在感を発揮してきたおでん。グツグツとした出汁がたっぷりと染み込んだ種をハフハフ言いながら食べる風景は言わずと知れた冬の風物詩。
意外と知られていないご当地おでん種、関西の「さえずり」や、関東では欠かせない「ちくわぶ」の誕生秘話。さらにカマンベールチーズを出汁にくぐらす驚きの変り種も登場します!お楽しみに。
(間宮 圭次郎) 

プロデューサー

土橋正道

アシスタントプロデューサー

平田早季

ディレクター

細村舞衣
河野あや子
植田裕久
田中由美
鴨下満
間宮圭次郎
橋村知曉
橋本倫 
前夷里枝
徳丸あす香

アドバイサー

吉田夕日

アシスタントディレクター

鴨下満
間宮圭次郎  
島越翔平