第2回東京国際ヴィオラコンクール

第2回東京国際ヴィオラコンクール

それは、にんげんを奏でる楽器だ。

 昨年開催20年を迎えたヴィオラスペース。今年は、3年に一度開催される東京国際ヴィオラコンクールの年にあたる。
 「ヴィオラの礼賛」「ヴィオラの名曲や新作の紹介」「若手の育成」を掲げて1992年にスタート。20年の歴史の中で、1995年ヒンデミット生誕100年のロンドン-NY-東京の提携企画として行った「インターナショナル・ヒンデミット・ヴィオラ・フェスティバル」は、大きな飛躍の契機となる。2003年BISレーベルより10周年記念アルバムを世界リリース、04年には大阪で公開マスタークラスを実施、05年には大阪公演、06年名古屋公演と次々と展開を拡げてきた。そして、09年、満を持して「東京国際ヴィオラコンクール」がヴィオラスペースから誕生するのである。
 世界的に見ても、ヴィオラの国際コンクールは非常に少なく、総合コンクールの一部門として、ジュネーヴやミュンヘンが若手の登竜門として有名だが、単独のものとなるとライオネル・ターティス国際ヴィオラコンクール(イギリス)、ウィリアム・プリムローズ国際ヴィオラコンクール(アメリカ)が開催されている程度。また、日本国内には、ヴィオラコンクール自体が存在せず、権威ある日本音楽コンクールの中にもヴィオラ部門はない。そのような中「東京国際ヴィオラコンクール」は、日本唯一、アジア唯一のヴィオラの国際コンクールとして大きな責任を担っている。
 昨年12月の募集締切時には、世界の18の国と地域から89名の応募があった。年末の予備審査を通過した40名がこの春の来日を控えている。今年はどんなタレントが選ばれるのか。大いに期待したい。コンクール入賞者は、翌年以降のヴィオラスペースへの出演が約束される。また、コンクール期間中には審査委員らによる「ガラ・コンサート」や「若手演奏家のための公開マスタークラス」「ミニ・コンサート」を含む「ワークショップ」が同時開催され、ヴィオラの多彩な魅力を紹介していく。     (山本生子)



主催:東京国際ヴィオラコンクール実行委員会
特別協賛:NTTファイナンス株式会社
協賛:NTTコムウェア株式会社/中日本高速道路株式会社/タリシオ
助成:公益財団法人 新日鉄文化財団/公益財団法人 朝日新聞文化財団/公益財団法人 野村財団
協力:学校法人 上野学園/上智大学/桐朋学園大学
オフィシャル・エアライン:オーストリア航空
後援:外務省
制作:テレビマンユニオン 


審査委員:今井信子(審査委員長)
       川崎雅夫
       ガース・ノックス
       トーマス・リーブル
       ジャン・シュレム

第2回東京国際ヴィオラコンクール 審査日程

第1次審査=5月26日(土)・27日(日)
第2次審査=5月29日(火)・30日(水)
本選I 〔室内楽曲と現代曲〕=6月1日(金)
本選II〔バルトーク:ヴィオラ協奏曲〕=6月2日(土)
入賞記念コンサート=6月3日(日)
会場:紀尾井ホール

ワークショップ

5月28日(月)・31日(木)
会場:紀尾井ホール

ガラ・コンサート

6月1日(金)
会場:紀尾井小ホール

第2回東京国際ヴィオラコンクール入賞記念ガラ・コンサート

6月5日(火) ザ・フェニックスホール(大阪)
6月6日(水) 大原美術館(倉敷)
6月7日(木) 三井住友海上しらかわホール(名古屋)