カメラマン 西 徹
1996年テレビマンユニオン参加。
「TBS世界ふしぎ発見」、「YTV遠くへ行きたい」、「ANB天空のロストワールド」、「ANB大地疾走」、「映画 The Last Mile(最後の1マイル〜ハンセン病、果てなき旅路で~)」、「BSA 子供たちに残したい美しい日本のうた」(4K収録)など撮影
テレビマンユニオンにカメラマンがいるんですね?と、よく言われます。割合からいったらその数はごく僅かです。カメラマンが技術会社ではなく、プロデューサーとディレクターがほとんどを占める集団の中に混ざっているというのは稀かもしれません。入社した当初に思いました、「カメラマンの先輩は、これしかいないの?」と。その当時は、撮影の現場に行ける数でいったら、技術会社にいる人の方が、圧倒的に経験を踏めるのは間違いなく、どうやったらカメラマンになれるのか、悶々としていた時期もありました。
そんな頃もありつつ、私がテレビマンユニオンのカメラマンの先輩方から学んだのは、撮影にどう臨むのか、その準備をいかにするか、ということでした。関連書を漁りその場所の地形や建物の構造を事前に調べ、どう撮るか、紙上でシミュレーションする。超マクロ撮影するためにと、見たこともない業務機材の資料を取り寄せ、そのカメラを手に入れる。効果がありそうな道具や工夫があったらどんどん試してみよう、という絶対的な空気がありました(今もありますよ)。企画の早い段階からディレクターとの会話を重ね、十分な準備が昇華して、キレたアイディアを発想する。先輩方のそういう挑み方を感じて、この組織でカメラマンやる面白さというのはこういうことなんだなぁ、とだんだんと気づき始めました。
もうひとつ、ここが特殊なのは、撮影から編集、そしてポストプロダクションでの作業まで、技術全体を見渡せる場所であるということです。撮影から完成までを「技術」という目線で見てみると、全部つながっていて、有機的に関連しているんです。映像技術は日進月歩、複雑極まりない中で、どういう「技術」の選択がその番組にふさわしいか提案するのも、私の仕事の一面です。テレビマンユニオンが新たに盛り上がっていくのに、技術として貢献できることがきっとある、と思っているんです。
面白そうだ!と匂いを感じたエネルギーある方と、一緒に仕事できることを楽しみにしています。