ダイワハウス presents 尾上菊之助 挑み続ける日々
尾上菊之助丈は、読売演劇大賞優秀男優賞の二年連続受賞後の今年、十七役を演じた。しかも驚くべきことに、その内初役が十五役という、まさに超人的な舞台をこなしたことになる。幸なことに、二月御園座での通しでの弁天小僧菊之助や立役での直侍、さらに五月團菊祭での梅川の舞台裏に密着して来たが、新橋演舞場「十二月大歌舞伎」での「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」傾城八ツ橋に初役で挑む菊之助丈も、カメラに収める機会を頂いた。戦後歌舞伎の中心であり続けた六世中村歌右衛門、そして七月に人間国宝となった坂東玉三郎丈と、時代の名女形が挑み、それぞれ伝説を生み出した女形屈指の大役だ。
菊之助丈に稽古をつけるのは玉三郎丈だ。
後は、本番初日を撮って翌日のOAという現実が待っている。
(三室雄太郎)
プロデュース・演出
三室雄太郎
監修
長谷部浩(東京藝術大学教授)
撮影
篠崎順一 柴田義政
VE
宮脇直樹 武田圭介 佐久間敏美
演出協力
三保谷文彦
音効
塩屋吉絵