ダイワハウス スペシャル 華麗なる芸術の都 ウィーン音楽を巡る日本との交流
「日本人にとって西洋音楽とは?」それは永遠に答えのない問いだろう。しかし、明治期、日本に本格的な西洋音楽が移入された歴史的事実を解明することは可能かもしれない。そのためにウィーンを訪ねると、面白いように新事実が見つかった。例えば、明治2年、オーストリア帝国東アジア使節団がフランツ・ヨーゼフ皇帝から明治天皇へベーゼンドルファーのピアノを献上していた。しかも随行員がヨハン・シュトラウス「アンネン・ポルカ」を御前演奏している。さらにブラームスが在オーストリア公使戸田伯爵夫人極子の弾く琴を聴いた明らかな証拠があった。…ウィーンと日本が相互に与えあった影響は、音楽に留まらず他の芸術分野にも及んでいる。ウィーン世紀末の画家クリムトの自宅書斎の写真には壁に飾られた10点を超える浮世絵が写っているが、これまで誰の何という作品か伝わっていない。番組ではその特定に挑む。毎日目にした浮世絵からクリムトが影響を受けないはずがない。 (三室雄太郎)
リポーター
武村八重子(ピアニスト)
出演・監修
樋口隆一 (明治学院大学文学部教授)
オットー・ビーバ (ウィーン楽友協会音楽資料室室長)
P&D
三室雄太郎
撮影
笠井知彰
VE
池 義明
音効
塩屋吉絵