「忘れられない時代の天使たち」
スキットの脚本を担当してもらった劇作家、鴻上尚史氏によると、現代は、ずばり“キチンと失恋できない時代”だという。いわくデジタルシステムの変革がもたらしたのは、データ社会におけるメモリーデータのいともたやすく消去できる危険を孕みながらも、ともすれば、情報の汎用性、流通性、一般化が形成される一方、簡単には消すことのできない情報ツールの出現である。例えば、かつてある人が失恋すると相手の写真や手紙、手作りプレゼントなどを捨てたりすることで恋の痕跡から解き放たれていたはずだ。だが今やすでに【消去】と封印していた元カレ、元カノの情報がネットワークやＳＮＳを通じて簡単にわかってしまったり、よせばいいのに、友人からその後の消息や最近の活動までもがバトンリレーのようにご丁寧に教えられたりするから尚更やっかいなのが実情だという。「出会い」の機会が少ないという現実のもうひとつの側面で「失恋できない」社会という不条理なシステムが生まれている。番組では意識的にＦ１層の女性たちへ向けたメッセージが溢れている。半年以上、議論しながら番組作りを進めるうちに痛感したことがある。男女の意識の違いである。互いの意見のアプローチが異なる角度に行くことで、反発したり、納得したり。
「忘れられない時代の天使たち」へ贈る知的探検スペシャルのダイナミックな展開をお楽しみください。
（加藤義人）

第１夜　恋のはじまり　Ｄ　野溝友也

第２夜　恋する男と女の深い溝　Ｄ　長澤智美
　　　　≪ジェノム≫

第３夜　失恋白書　Ｄ　宇都浩一郎

最終夜　科学の力で見つける恋　Ｄ　下高呂佳子

ＧＰ　　　　　加藤　義人
Ｐ　　　　　　小林みつこ
　　　　　　　堤響子
スタジオＤ　　野溝友也
取材Ｄ　　　　田中由美
スキットＤ　　廣田幹夫
ＦＤ　　　　　本田大
番宣Ｄ　　　　三戸摂子
応援Ｄ　　　　椎葉百合子
ＡＤ　　　　　長島砂織
　　　　　　　川恵実
　　　　　　　森礼子
　　　　　　　大沼宏行
リサーチ協力　晴気美穂

天の声　　　　竹下陽平
（フジテレビアナウンサー）