テレビマンユニオン担当回

「ダンゴムシに心はあるのか？」
7月15日（水）
ゲスト：森山 徹（信州大学学術研究院 准教授）
ディレクター：野溝 友也
アシスタントディレクター：池田 勇太
「心はどこにありますか？」
イメージとしては胸の位置に描かれることが多いですが、実際には脳だと捉えている人が多いのではないでしょうか。それでは、
「心とは何ですか？」
と尋ねられた時、あなたはどう答えますか？
今回、街の人にインタビューするとほとんどの方が「意志」「感情」などと答えられていました。広辞苑では「知識・感情・意志の総体」とも書かれています。
しかし、それだけが本当に心なのでしょうか？もっと広く、捉えどころがない複雑なもの。奥底に隠れていて、言葉では言い表せないものではないのか。そんな疑問から心の研究を始めたのが、信州大学の森山徹さん。パートナーはなんと…ダンゴムシ！
心の研究でダンゴムシ？そもそもダンゴムシに心なんてあるのか、と皆さん思ってるでしょう。でも逆に、それを立証することができれば「心」の定義がくつがえりませんか？

番組を見終えた頃にはきっと「ダンゴムシには心がある！」と宣言しているはずです。
（池田 勇太）

選「自分でくすぐっても笑わないのはなぜ？」※初回放送2019年6月5日
7月22日（水）
ゲスト：仲谷 正史（應義塾大学環境情報学部 准教授）
ディレクター：椎葉 百合子
アシスタントディレクター：コナー シェイ ピルキントン／橋本 麻未
幼い頃、兄弟や友達とくすぐり合ったりしていたでしょうか？そのくすぐりに対して気持ちいい、痛い、気持ち悪い等の意見があるのですが、それが“触感”。そして人間だけではなく、なんとネズミやチンパンジーもその“触感”を持っているというのです！

ところで、子供の頃に自分をくすぐろうとしたことはあるでしょうか？自分でやると…なんともない！？くすぐったくないというのです。自分の触感が壊れているのでしょうか？
もちろん壊れてなどはいないのです。“触感”を研究している慶応大学環境情報学部の仲谷正史先生が、その秘密に導いてくれます。研究生の手によって作られた「くすぐりマシン」も登場！

これまで気づかずに毎日“触感”の影響を受けてきた。でも“触感”を知ると新しい世界が広がるような感じ！髪に通る風の気持ち良さ、皮膚に当たる服の心地の良さ、本のページをめくる時の凄くいい感触！今までに考えてこなかったことを一気に考えるようになる、新たな感動が生み出される。
（コナー シェイ ピルキントン）

「不便ってそんなに悪いもの？」
7月29日（水）
ゲスト：川上 浩司（京都大学情報学研究 特定教授／京都先端科学大学工学部 教授）
ディレクター：佐藤 拓郎
アシスタントディレクター：石井 菜摘 
外出自粛期間中にオンライン会議を重ねた私たちが、ホンモノの川上浩司先生と初めてお会いしたのは、収録前日。
京都から渋谷へ出てきた先生は、「宮益坂下」の交差点で迷子になりかけていました。

住所だけを頼りに自分で印刷してきた地図を読み込んで、「宮益坂」と名の付く大きな交差点を目指した。
たどり着いたはず。でも、なんだか地図と違う場所にいる気がする。

梅雨なのに、日照りの強い日だった。
オフホワイトの薄いジャケットが、どんどん汗を吸う。
持ってこなくても、よかったかなあ。

現在地をスマホで確認…するわけにはいかない。
だって携帯電話の類いを、持ったことがないんだもの。
それが自分も実験台にして不便に飛び込む、川上浩司の生き方だから。

私たちのオフィスは、宮益坂「上」の五差路から歩いて３分くらい。
先生がいたのは宮益坂「下」。どちらも大きな交差点です。
「わかりづらくてすみません。」と謝ると、
「いえいえ、むしろ渋谷の町並みを楽しめました。」と、川上先生はオンライン会議とおんなじ顔で涼しく笑っていました。

これが、「不便益」です。
元AI研究者・川上浩司の変わった生き様、覗いてみません？
（石井 菜摘）


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