Zero Waste Life 2023年3月

Zero Waste Life 2023年3月

日本には昔からあらゆるものには大切な「命」があり、その「命を最後まで生かしきる」という思想が連綿と息づいてきた。それはモノの命を慈しむ、まさに「捨てない暮らし」そのもの。モノの命を慈しみながら暮らしを楽しむ人々の素晴らしさを世界に向けて伝える15分番組

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昨年秋に晴れてDデビューしたのが、中国・洛陽出身の潘志揚(パン・ジーアン)。番組開始以来ADとして、制作を底支えしてきてくれました。おおらかで大陸的なムードを醸す彼がロケ現場にいるとスタッフみんなが和む、という人徳の持ち主です。初演出の青森の廃棄スケボーが転生する物語、ネットにてご覧ください!
三田豊

今月の放送

英語版 ナレーション ガイ・ペリマン

3月3日(金)前10:45~11:00ほか
#6 From Rubbish to Rainbow 染色でゴミを宝に(再放送)
小室真以人さんは伝統的な染色法、草木染めの職人。彼の特徴は、染色の材料に果実の皮や刈り取られた枝など、通常は捨てられてしまうものを使うこと。しかし小室さんが手がけると、ゴミを使って染めたとは思えない美しい色に仕上がる。出てくる色は植物によって違い、同じ植物でも季節によって違うという。小室さんには口癖がある──「ゴミは宝物」。

3月10日(金)前10:45~11:00ほか
♯7 Zako: Trash Fish is Treasure 雑魚のレストラン(再放送)
甲斐昴成さんは、一風変わったシェフだ。彼が提供するのは「雑魚」の料理。雑魚とは、サイズが小さいため出荷基準に満たなかったり、食べられる習慣のない珍魚だったりなどの理由から、商品価値が無いとされる魚のこと。だが、捨てられてしまう雑魚も甲斐さんの手によれば魅力的な料理に変身する。甲斐さんの活動の影響もあって、今では雑魚の価値が見直されるようになってきている。

3月17日(金)前10:45~11:00ほか
♯38 Life Taken, Life Received 「害獣」の命をいただく 
流行の発信地、表参道に佇むお洒落なフレンチレストラン。オーナーの室田拓人さんが扱う食材には、あるこだわりがある。それは積極的に「害獣」の肉を使うということ。日本では農作物を荒らす動物を「害獣」と呼び、駆除の対象としている。しかし、日本には野生動物の肉を食べるという習慣が根付いていないため、しかし、日本には野生動物の肉を食べる習慣が根付いていないため、害獣の肉はおよそ9割が廃棄されてしまっているのが現状だ。室田さんは害獣の肉の特性をいかすだけでなく、骨や血までも徹底的に無駄なく使うことを心がけている。そうすることが、人間の都合で命を奪った獣たちへの、せめてもの償いだと考えているからだ。

3月24日(金)前10:45~11:00ほか
#39 Clothes to the Earth 地球に還る服 
澤柳直志さんは、天然素材だけで服を作っているファッションデザイナー。プラスチックも化学染料も一切使わない理由は、丸ごと土に埋めても問題のない商品にするため。澤柳さんの服は、土の微生物が時間をかけて跡形もなく分解してくれる。分解力の強い土を作ってくれたのは、ビジネスパートナーで農学に通じている廣田拓也さんだ。2人のブランドの特性は、素材だけでなく、売り方にもある。「販売」ではなく「無期限レンタル」──つまり、お客さんが着古した服を引き取るという方式。服が最後、土の一部として地球に還るところまでを見届ける。そこまでが2人の服作りなのだ。

※この番組は放送終了後も、ビデオオンデマンド(外部サイト)でご覧いただけます。

音楽

笠松泰洋

音響効果

岡林亜実

ディレクター

小林陽子(#6)
浅野直広(#7)
奥野崇(#38)
岡崎ひかり(#39)

AD

潘 志揚

プロデューサー

琢磨修一

ゼネラルプロデューサー

三田豊