ミニドキュメンタリー「生きるために死んでみた」
「入棺体験」。読んで字のごとく、棺に入る体験のこと。
終活イベントなどで多くの葬儀社が実施している体験だが、今回取材した「入棺体験」の参加者の多くは、主に20〜30代の若い世代だった。カラフルな装飾の棺に魅せられて、アトラクション感覚で棺に入っていく人もいれば、「生きるために死んでみた」という人も。棺に入って「死」を想像することで、「やり残したこと」を思い出したり、むしろ「生きづらさ」を軽減できる人も多いのだという。
「生きること」と「死ぬこと」。とても切実で重要なテーマだが、出会った言葉の数々を、10分に収めるのはとても心を砕く作業だった。
「楽しい気持ちの上に死にたい気持ちが被さっていた」という言葉が、今も反芻される。この言葉を丁寧に描けるようになるまで、まずは精進したい。そして今回、希望の一場面に立ち会えたことは、取材者としての立場を超え、本当にありがたいことだった。
この場をお借りして、番組にご協力いただいた全ての皆さまに、改めて感謝の気持ちを申し上げたい。本当にありがとうございました。