SEKAI NO OWARI CDシングル「炎と森のカーニバル/ピエロ」 トータルレコーディングドキュメンタリー
『自分たちの音』にこだわっている。心臓の音を収録してバスドラにしたり、吹奏楽部を校庭に呼んで演奏してもらったり。ホールの響きがいいと思えば、わざわざ出かけて行き録音する。だけどどれだけ苦労して録っても、みんなで聞いてよくなければ即ボツ。また一からアイデアを練り直す。それを延々繰り返して、やっと一つの曲ができる。情熱大陸の取材時から、精神病やいじめなどを経験した4人が、地の底から這い上がるような、必死で何かを掴もうとしている姿を見てきた。尋常じゃないくらい葛藤し、努力を続けて来た彼らを毎日のように目の当たりにしていると、「頑張る」という言葉さえ簡単に言ってはいけない気がしてくる。ほぼ同い年なのに、彼らに対して尊敬ばかりしてしまう私って、どうなんだろうか…情けない。これからも変わって行く4人を見つめながら、自分のことを誇りに思える作り手になりたいと思います。納得なんて一生いかないものなのかもしれないですが…。
(池田一葵)