食彩の王国 2012年6月
子供のころは、井戸水をくんで生活に利用してた。もちろんポンプでギイコギイコくみ上げるのだから、かすかに鉄の香りがしていた。その水の味がぼくにとって、かけがえのない味として刷り込まれてる。どこの話って、世田谷で生まれたのだから当時は田舎だったのだ。水はいくらでもあったし、やがて水道の水もふんだんに使えたから、エビアンなどの水が高級スーパーで売り出されたときはびっくりした。へぇ、水を売るんだと驚いた風景がいまはあたりまえ。いろいろな種類を飲み比べて、自分の味にいちばん近いのを愛用している。「酔い覚めの水の旨さを下戸は知るめぇ」なんてね。あるときその水を飲んでいたら、妻が「おいしい?」と聞いた。へんなことを聞くなぁと思ったが「やっぱりこの水はうまいよ」と答えた。「あなたのこだわりも大したことないわね。それ、水道の水を冷やしておいたのよ」。あちゃー、とんでもねぇヤツだ。それがあったので、こんどはレンジのチンにだけは騙されないようにしている。その日食べる食材は、その日に買えって口うるさくしてるからね。
(土橋正道)
語り
薬師丸ひろ子
6月のテレビマンユニオン担当回は・・・
≪ちりめんじゃこ≫
淡路島には、この時期、海辺に真っ白なじゅうたんが広がります。その正体は、ちりめんじゃこです。太陽の恵みを受けたちりめんじゃこが京都に届き、山椒と出会いました。海のちりめんじゃこと、山の山椒が手を組めば、最強のタッグ!それが京都名物ちりめん山椒です。京都の食卓に並ぶ大量のちりめんじゃこ料理。親から子へ孫へ受け継がれる料理。時代は違えど、子供の成長を願う親の思いは同じ。ちりめんじゃこと炊けば、野菜も一緒に食べられて栄養満点!!ご飯を何杯でもおかわりしたくなるおいしさ!!
「命を頂く」、「物を大切にする」現代忘れかけている、日本人の古き良きを垣間見た気がしました。途方もないことを考えてみた・・・一体何匹のちりめんじゃこを食べたんだろう?
(二階堂茜)
≪モッツァレラチーズ≫
食彩の王国を制作していると年代や性別でこれほど食材に対する認識が違うものかと驚くことがよくあります。枝豆がもともとは大豆だっていうのは常識か否か、などなど・・・。
今回のモッツァレラチーズ。これがまた大きく意見が分かれました。
女性陣は「大好き!カプレーゼとか美味しいよね」。
男性陣は「なんだモッツァレラって、粉チーズとは違うのか」。
この両極端の隔たりを埋めていくのがかなり難しい。
しかし、取材を進めるうちにだんだん突破口が見えてきました!
イタリアの人々は口々に言うんです。「日本の豆腐みたいなものなんだよ!」
実は、モッツァレラチーズは日本人に一番合う身近なチーズだった!?
家庭でも30分でモッツアレラが作れちゃう驚きの方法や、油揚げやお餅とも合う料理の生かし方を探ります。もうモッツァレラって何だなんていわせない!
(椎葉百合子)
放送予定
OA日 テーマ 担 当
#428 6月 2日 : たこ ※Vivia
#429 6月 9日 : ちりめんじゃこ D井口奈美
#430 6月 16日 : イカ ※Vivia
#431 6月 23日 : モッツァレラチーズ D三田香織
#432 6月 30日 : あなご ※Vivia
P
土橋正道
制作P
那須恭子
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室谷有美
二階堂茜
吉田夕日