食彩の王国 2012年8月

食彩の王国 2012年8月

 子供のころは、井戸水をくんで生活に利用してた。もちろんポンプでギイコギイコくみ上げるのだから、かすかに鉄の香りがしていた。その水の味がぼくにとって、かけがえのない味として刷り込まれてる。どこの話って、世田谷で生まれたのだから当時は田舎だったのだ。水はいくらでもあったし、やがて水道の水もふんだんに使えたから、エビアンなどの水が高級スーパーで売り出されたときはびっくりした。へぇ、水を売るんだと驚いた風景がいまはあたりまえ。いろいろな種類を飲み比べて、自分の味にいちばん近いのを愛用している。「酔い覚めの水の旨さを下戸は知るめぇ」なんてね。あるときその水を飲んでいたら、妻が「おいしい?」と聞いた。へんなことを聞くなぁと思ったが「やっぱりこの水はうまいよ」と答えた。「あなたのこだわりも大したことないわね。それ、水道の水を冷やしておいたのよ」。あちゃー、とんでもねぇヤツだ。それがあったので、こんどはレンジのチンにだけは騙されないようにしている。その日食べる食材は、その日に買えって口うるさくしてるからね。
(土橋正道)

語り

薬師丸ひろ子

8月のテレビマンユニオン担当回は・・・

≪アユ≫
夏の香り「アユ」が主役。愛媛県大洲市を流れる肱川は、アユの名産地。アユ漁が真っ盛りです。夏の風物詩・鵜飼も楽しめます。
アユ獲り名人の上満さん。アユ漁はもちろん、アユ料理もお手の物!
おじいさんがアユのことを教えてくれたんです。
アユを通して、代々語り継がれる思いがありました。
夏の楽しみ「川講」。子供から大人まで、みんなで川へアユを獲りに行く行事です。
同じアユでも、みんなで獲って、食べれば、さらに美味しくなります。日本人の「結い」の精神が今もなお、残っています。
老舗のアユ料理屋「たる井」のこだわりは、朝獲れのアユを使うこと。アユ本来の味を生かすため、塩焼きは化粧塩だけで楽しみます。ここでは伊予の殿様の大好物だったアユ料理も楽しめます。それはいったいどんな料理!?夏、私たちをときめかせるアユの物語をお送りします。
(二階堂茜)

≪かつお節≫
日本一のかつお節の消費地が、沖縄です。全国平均のなんと7倍も消費されているんだとか。
毎日16万食も食べられるという、沖縄名物「沖縄そば」。
この出汁に、かつお節が欠かせません。
創業107年の老舗、大人気の沖縄そば屋の仕込みを見せてもらうと、一日で使うかつお節は、なんと10キロ!山ほどのかつお節を食べてきた、沖縄ならではのかつお節文化を紐解きます。
(室谷有美)

放送予定

OA日          テーマ         担 当

#437 8月  4日  : アユ        D植田裕久   
#438 8月 11日  : モロヘイヤ     ※Vivia
#439 8月 18日  : 沖縄 かつお節   D三田香織 
#440 8月 25日  : 白玉粉       ※Vivia

土橋正道

制作P

那須恭子

椎葉百合子
井口奈美
三田香織
岡瑠里子
室谷有美
植田裕久
ほか

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二階堂茜
吉田夕日