食彩の王国 2012年10月
ヘルシー志向の世の中で、世界中で愛されている日本食。外国の人たちも、上手に箸を使うようになりました。箸を使えるというのが、ひとつのステータスでもあるんです。へえ、とか、あはは、とか思った人はいませんか?笑ってばかりはいられません。逆に、日本の若者は箸の持ち方がおぼつかなくなっているのですから。
かつては、箸の上げ下げひとつで人柄がわかるといわれるほど、箸の使い方に厳しい暮らしがありました。お猪口に小豆や大豆を入れて、それを箸先で摘まんで別のお猪口に入れるという訓練もありました。小さくて丸くて滑りやすくて固い豆、塗箸も滑るので結構な集中力が必要です。箸先で切る、開く、まとめる、など、箸は指の延長のように重宝に使えるものです。
練習すれば誰にでもできますし、毎食のことですから心がけ次第ですぐに上達します。そうすれば、魚の骨の周りの一番美味しいところも食べられますし、豆腐のように崩れやすいものも大丈夫。いままで残していたところに、実は栄養も旨みも詰まっているのです。隅々まで食べて食材を生かし切れば、健康にもいい。「食彩の王国」は上手に箸を使うように、食材の来た道をどこまでもたどります。
(土橋正道)
語り
薬師丸ひろ子
10月のテレビマンユニオン担当回は・・・
≪秋刀魚≫
9月16日に開催された、目黒の秋刀魚祭り。
来場者は3万5千人といわれ、秋刀魚の塩焼きを目がけて、人々が行列になった。
脂滴る秋刀魚に、スダチをキュッと絞り、大根おろしをあわせて、昼間からの生ビール。
なんと3時間も4時間も行列に並び、汗をかきながら「秋刀魚」にかぶりつく人々が溢れた。
秋刀魚の焼き上がる煙の中で、素晴らしい「食欲」という人間の性に軽く眩暈・・・。
そんな人々を虜にする秋刀魚は、昨年の震災で甚大な被害にあった気仙沼から届いた。
日本一の水揚げを誇ってきた気仙沼に毎年訪れる秋刀魚は、震災後も人々に一歩一歩踏み出すエネルギーを与えてくれたという。
輝く秋刀魚と気仙沼の人々の物語です。
( 吉田 夕日 )
≪栗≫
秋になると落ちてくる山の幸「栗」。デンプンやたんぱく質、ビタミンなど多くを含み栄養抜群!!
私たちと栗の歴史ははるか縄文時代にまで遡ります。
鎌倉時代には、武家の儀式食として縁起物となり贅沢な食べ物に。
江戸時代には、おせち料理の栗金団。特別な日には栗が食卓にのぼります。
栗が私たちに親しまれるようになった歴史を、中山道を旅しながら紐解きます。
( 二階堂 茜)
放送予定
OA日 テーマ 担 当
#446 10月 6日 : エノキタケ ※Vivia
#447 10月13日 : 唐辛子 ※Vivia
#448 10月20日 : さんま D三田香織
#449 10月27日 : 栗 D室谷有美
P
土橋正道
制作P
那須恭子
AD
二階堂茜