食彩の王国 2015年8月

食彩の王国 2015年8月

 子どもの頃、よく夕飯の買い物に行かされた。醤油や油、味噌、酒などは量り売り。豆腐も鍋を持って買いに行った。八百屋ではおじさんが樽のヘリに乗って、X字型の棒を力ずくに前後させてさつまいもを洗うのが面白い。かつては乾物屋があり、煮干、ちりめんじゃこ、棒鱈、身欠きにしん、スルメ、干し海老、鰹節、板昆布、干しわかめ、切干大根、干瓢、干ししいたけ、芋がら、鷹の爪、乾麺、高野豆腐、寒天、小豆、大豆、落花生などを扱っていた。思い浮かべるだけで、その一つずつに思い出の味が甦る。味噌汁の出汁を取った煮干も食べたことや、もう削れないほど小さくなった鰹節をしゃぶった味、薄いお好み焼きの干し海老の匂いなど・・・。お使いのために預かった50円玉をドブに落とし、泣く泣く探して拾い上げたこともある。「懐かしいものが旨い!」。食材の物語は、その共鳴の中にある。
(土橋正道)

語り

薬師丸ひろ子

放送予定

    OA日       テーマ     担 当

#589 8月 1日 :   カレー     徳丸あす香
#590 8月 8日 :   トマト     ※VIVIA 
#591 8月15日 :   パスタ     前夷里枝
#592 8月22日 :   毛がに     ※VIVIA
#593 8月29日 :   トウモロコシ  橋本倫

8月のテレビマンユニオン 担当回は・・・ 

《カレー》「夏に食べたくなるホット!!な味 進化するカレー最前線」                 
下北沢のスープカレー店、他とは違う味を楽しめると評判です!その秘密は、なんとカレーにラーメン?ラーメンの出汁で作ったカレースープが絶品です。日本人が大好きな、カレーとラーメンのコラボレーション!さらに、湘南の料理教室では、家庭で出来るアレルギー・フリーの手作りカレールウ・・・難しいと思いきや、カレー粉さえあれば簡単に作れます。出来上がったペースト状のルウに麺つゆを加えるだけで、夏にピッタリのひんやり涼しい、皆が大好きなものに大変身です!                             
(神定 美穂)

《パスタ》「 黄金色の麦香る パスタの新世界」(仮)
イタリアから伝わったパスタは日本でもナポリタンの流行で一斉に広まり、国民食と言えるほど日本に定着しながら独自の進化を遂げてきました。
毎日パスタを食べるイタリア。本場の味をナポリ出身のアドリアーナさんが日本でもすぐ使える技として教えてくれます。そして、小麦の一大産地、あの“パッチワークの丘”の絶景で知られる北海道美瑛町を訪ね、パスタの新たな魅力を紐解きます。    
(二階堂 茜)

《トウモロコシ》『時代の開拓者たちをとりこにする魅惑のとうもろこし』(仮)
今一番新しいトウモロコシは、生の丸かじり。一口かじると、粒の中から勢いよく甘い汁が飛び出します。山梨の南向きの斜面に作られた純白のトウモロコシ!いったいどうやって生で食べられるトウモロコシを開発したのでしょう。
原宿では今、空前のポップコーンブーム。トウモロコシは、代謝を高めるビタミン・ミネラル、その上食物繊維もとれるといいことずくめ。さらに、野菜料理で大人気のAWキッチンの渡邉明シェフが、トウモロコシの原産地ペルーの料理に学び、更なる可能性を探求。山梨の農家へも足を運び進化し続けるトウモロコシの世界を紐解きます。
(徳丸あす香)

プロデューサー

土橋正道

ディレクター

田中由美
徳丸あす香
前夷里枝
橋本 倫
三田香織
阿部賢実
植田裕久
ほか

リサーチ

北口由子

リサーチ

北口由子