食彩の王国 2015年9月

食彩の王国 2015年9月

 スペイン政府の招待で、バスク地方の美食ツァーに行ってきた。バスクは、軽食で酒を飲むバルの文化。タパス(軽食)のもとは、串に刺したオードブルだったのでピンチョ(串)と呼ばれ、趣向を凝らしたものがカウンターに10数種類も並んでいる。それを肴に、瓶を高くかざしてグラスに注ぐチャコリという白ワインを立ち飲みする。日本大使館勤務だったバスク人が案内してくれたので、バルをはしごして飛び切り旨いものを連続して食べた。例えばフォアグラのムースが500円くらいで食べられる。港町なので海鮮も最高。エビやカニをどう工夫すればこの味が出るのか、魔法にかかったような口福。大航海時代に船員を輩出したバスクには、旨いものを作って食べて長い船旅の不満を解消してきたという伝統がある。特に、干しダラを使った男の料理は絶品だった。さて一番旨かったものは何かと言えば、放牧で育てられた牛をただ焼いて岩塩をまぶしたもの。歯ごたえがあり、噛めば噛むほどしみじみとした味わいがあった。きちんと食材を選んで、シンプルに料理すれば美味しい。バスクの街角で、スロー・フードの精神を見つめ直した。「食彩の王国」は、この10月で13年目に入る。
(土橋正道)

語り

薬師丸ひろ子

放送予定

    OA日       テーマ     担 当

#594 9月 5日 :   鶏肉      ※VIVIA 
#595 9月12日 :   枝豆      岸元美江
#596 9月19日 :   いわし     ※VIVIA 
#597 9月26日 :   かぼちゃ    田中由美

9月のテレビマンユニオン 担当回は・・・ 

<<枝豆>> 『ソムリエも太鼓判!! 芳醇に香るえだまめ物語』   
 猛暑が続きますが、この時期一日の終わりに冷たいビールと、豆の甘さがギュッと詰まった枝豆って嬉しい組み合わせですよね。今回の主役はこの時期旬を迎える「枝豆」です。日本の夏に欠かせない枝豆ですが、今世界でも注目を浴びています。大手検索サイトで外国人に検索された和食関連のワードでは“EDAMAME”が、寿司に続いて第2位。その人気の高さが伺えます。さらに、日本では様々なブランド枝豆が登場していますが、枝豆王国・新潟で究極の枝豆を発見!その香り高さにはソムリエ・田崎真也さんもびっくり!一体、どんな香りがするのでしょうか?お楽しみに。
(徳丸あす香)


<<かぼちゃ>> 『ほっくほくの贈り物!北海道日本一のかぼちゃ物語』(仮)    
 かぼちゃは、和洋中のどれにも合う優れもの。熱々を食べれば、心までほくほくと温かくなります。かぼちゃ日本一の作付面積と生産量を誇るのは、北海道和寒町。日本一のかぼちゃの町には、目にも鮮やかなたくさんの種類のかぼちゃがありました。そして函館から一時間。北海道南部の町では、なんと糖度20度を誇る、奇跡の かぼちゃ「黄金のかぼちゃ」を発見。その驚きの甘さの秘密とは?!野菜の魔術師・神保佳永さんと、旬の今から冬至を経て、年中楽しめるかぼちゃの 魅力に迫ります。
(中村史織)

プロデューサー

土橋正道

ディレクター

田中由美
徳丸あす香
前夷里枝
橋本 倫
岸元美江
植田裕久
三田香織
阿部賢実
ほか

リサーチ

北口由子

リサーチ

北口由子