食彩の王国 2018年10月の放送
食欲の秋は、きのこが彩りを添えます。「匂いマツタケ、味シメジ(ホンシメジ)」と言いますが、香りを上位に置いてきたところが日本人らしいところかもしれません。この二つ、菌根菌に分類され、まわりに樹木がないと育ちません。マツタケはアカマツの根に絡みついて栄養や成長の刺激を与え、マツタケもアカマツから必要な栄養を採るという言わば共生関係です。そのため人工栽培は出来ず、長く高嶺の花として君臨してきたというわけです。高嶺といえば、マツタケは高山などではツガやコメツガにも生えてきます。長野県の乗鞍高原は標高1500m、ここでいただくツガに生えたマツタケは、指で押すとぎゅっと身が固く、香りがとても強いのです。網の上で焼き松茸が身をよじり、肌からプツっと樹液のような汁が滲めば食べごろ。いい香りとともに、至福の時が訪れます。「食彩の王国」は16年目に入りました。まだまだ知らないことが沢山あります。これからもご一緒に、四季それぞれの美味と暮らしを探って行きましょう。
(土橋正道)
語り
薬師丸ひろ子
放送予定
O.A. テーマ 担当ディレクター
#749 10月 6日 アナゴ 細村舞衣
#750 10月13日 しらす ※VIVIA
#751 10月20日 キノコ 徳丸あす香
#752 10月27日 豆腐 ※VIVIA
10月のテレビマンユニオン担当回は・・・
#749 アナゴ
豊かな海はとにかくスケールが大きい!
ロケに行った細村Dが思わず「これ、本当にアナゴかなぁ?」と電話をしてくるぐらい桁外れの大きさを持つのは、島根県大田の大アナゴ。実は全国有数の漁獲高を誇る島根のアナゴ。不思議とそれほど知名度はない。それならばこの大アナゴを新たな名物に!と立ち上がったのは故郷を愛する魚問屋の店主の岡田さん。苦労を重ねて改良した“生干物”を携えて、東京の客に売り込む様子に密着します。そして、そんな思いのこもったアナゴを料理するのは、中華の達人脇屋友詞シェフ。達人の手によって大田のアナゴはどのような変身を遂げるのか!?
(島越 翔平)
#751 キノコ
実りの秋。この時期キノコは風味が増し、まさに旬を迎えます。
今回の舞台は豊かな自然広がる群馬県みなかみ町。ここに「山人料理」の達人がいます。老舗旅館「尚文」の板長阿部達也さんは、その日にお客様へ提供する食材を探しに自ら山へ入ります。この時期採れるのは良い出汁が出るといわれる「ナラタケ」やジビエと合わせると旨味がグッと増す「クリタケ」。さらに、キノコ界のノーベル賞ともいわれる優れた研究者や生産者に送られる森喜作賞を受賞した森田富雄さんには、肉厚で美味しいシイタケを栽培する秘訣を教わります。そしてキノコは国内のみならず世界でも注目の的!ロシア料理研究家の荻野恭子さんには、精進料理に通じるロシアの郷土料理やお手軽な保存方法まで教えていただきます。旨味が詰まった魅力たっぷりのキノコたちを是非ご賞味ください!
(中村 朱里)
プロデューサー
土橋正道
アシスタントプロデューサー
平田早季
ディレクター
鴨下満
植田裕久
河野あや子
田中由美
橋村知曉
橋本倫
徳丸あす香
細村舞衣
アドバイサー
吉田夕日
アシスタントディレクター
島越翔平
中村朱里