遠くへ行きたい 2018年9月の放送
金沢駅周辺でホテルの建設ラッシュというニュースが映し出され、ふと幼い頃の父との出来事を思い出した。能登で暮らしていた私は、ある日「ホテルに泊まってみたい」と思った。何時間も泣いて駄々をこねる娘を見るに見かねたか、輪島塗の職人だった父が仕事を切り上げ車で3時間かけて、金沢に連れて行ってくれた。夜9時を過ぎて飛び込みで入った駅前のホテル・・大きな自動扉、フワフワの白い絨毯。空き室はないと断られ私のほうに戻ってくる父・・。残念というよりうれしかった父との大切な記憶である。
金沢のホテルの建設ラッシュは、3年前の北陸新幹線開通の余波がまだ続き、外国の旅行者も激増しているからだとか。新幹線ってすごい!そして旅に出たいという人々の気持ちが、技術の進歩に負けじと伸び続けているのもすごい!知らない場所、知らない町に人は憧れる。そんな気持ちがこの夏も列島中を駆け巡っている。
(森 明子)