世界ウルルン滞在記・2015夏の特別編 ~ドイツ平和村再会SP~

世界ウルルン滞在記・2015夏の特別編 ~ドイツ平和村再会SP~

第2次世界大戦以降、武器を使った紛争は190以上起きており、その4分の3は国内紛争。今日も世界のどこかで尊い命が危険にさらされています。
1967年7月6日、紛争地域や危険に瀕した地域で様々な被害にあった子供たちを支援するためにドイツ市民の手によって設立されたのが、ドイツ北部オーバーハウゼン市にある『ドイツ国際平和村』。当時「中東戦争」によって苦しんでいる子どもたちのことを知った、数人のオーバーハウゼン市民の行動によって始まり、何百キロも遠く離れた地で戦禍に苦しむ子どもたちを保護し、何とか助けることができないかという彼らの使命感が、平和村を誕生させました。
それから50年近く経った今もなお、世界各地で戦争や紛争は後を絶たず、子どもたちがその苦しみを背負わなければならない現実です。世界中の戦争や紛争で傷ついた子供たちを引き取り、手術、リハビリをし、母国に帰す活動を行っています。治療をせずに放っておけば命を落としてしまう子供たち。家族と引き離してでも、ドイツに連れてきて治療をしなければならない。こうした葛藤の中で、平和村の活動は今日まで続けられてきました。
1999年6月、東ちづるは番組で『ドイツ国際平和村』を訪れました。平和村に出会ってから、ここでの活動は東のライフワークとなり、これまで6度、訪れています。「私たちは全てを忘れないといけない」という、アンゴラで被害を受けたマリアンナちゃん(当時14歳)との出会いに東は大きなショックを受け、また後に出会うジョージアのシーラちゃん(当時11歳)の「私はあなたになりたい」という言葉が、東の心を捉えました。彼女たちは今、どうしているのだろう。
今回、東ちづるは『ピースボート』に乗って、ドイツ平和村を訪れます。国内ではあの『飛鳥』に次ぐ大きさの客船。1000人もの乗客が寄港地の人々と草の根の交流を続けながら、国際交流と相互理解を深めるクルーズ船です。87回目となる今回。船は4月12日に横浜港を出港し、およそ3カ月かけ、24もの港を巡ります。船にはレストラン、居酒屋、トレーニングジムやスポーツデッキ、美容院に至るまで、あらゆるものが揃っています。
東はこの『ピースボート』で、ドイツ平和村の活動やボランティア経験の講演をし、約1週間の旅に参加します。様々な目的を持った人たちがいる船旅で、果たして東は、どんな出会いがあるのでしょうか。
ドイツ平和村に東が最初に訪れてから16年、およそ1600人の日本人ボランティアが平和村に携わってきたといいます。そして今なお300人もの子供たちが治療を受けている現実。平和村から学んだ、感じた、そして今改めて伝えなければ! 戦争から逃れられない子供たちの現状に、再び東ちづるは向き合う。
(生尾典之)

ナビゲーター

徳光和夫

出演

東ちづる

ナレーター

下條アトム

ディレクター

河原剛

構成

中村典和

プロデューサー

生尾典之