Zero Waste Life 2023年12月

Zero Waste Life 2023年12月

日本には昔からあらゆるものには大切な「命」があり、その「命を最後まで生かしきる」という思想が連綿と息づいてきた。それはモノの命を慈しむ、まさに「捨てない暮らし」そのもの。モノの命を慈しみながら暮らしを楽しむ人々の素晴らしさを世界に向けて伝える15分番組。
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2024年の1月にお送りするのは、島根・石見銀山の里にある再生古民家宿の四季を長期取材した4本の連続特集。松場登美さんは廃墟となっていた200年も前の武家屋敷を、廃材や廃品を再利用しながら10年以上かけて改修し、人気の古民家宿として営んでいる。庭の小道に敷かれているのは、捨てられた煉瓦。洗面所のボウルは、割れた甕を再利用したモノ。窓は廃ガラスをパッチワークして作られている。丁寧に作られた昔のモノは、時が経っても美しい。モノの命を慈しみ、捨てることなく大切に使い尽くし、丁寧に暮らす・・・そんな松場さんの、透徹した溢れる美意識が宿全体を静かに包みこんでいる。
三田豊

今月の放送(NHK WORLD-JAPAN )英語版 毎週金曜 午前10:45~11:45ほか

12月1日(金)
#35 Stuffed Animal Hospital ぬいぐるみ病院
長年生活を共にしたぬいぐるみ・・・ボロボロの姿と向き合い続けるのは辛いが、思い入れがあるので新品に買い替えたくはない。 そんなニーズに応えるべく、箱崎菜摘美さんは東京・神田にぬいぐるみ専門病院をオープンした。破損部分を繊細な技術で修復し、中の綿を1グラムの誤差もないように詰め替える。ぬいぐるみは依頼者にとっては家族──人間同然だ。箱崎さんのぬいぐるみ病院には今日も世界中から入院希望者がやってくる。

12月8日(金)
#36 Denim Daruma デニムのダルマ
プロのスケートボード選手だった清水葵(あおい)さんは、引退後にアーティストになることを決意。そして今、清水さんがデニムを生かして作っているのは、ユニークな達磨。お客さんから穿けなくなったジーンズを受け取り、その生地をダルマの型の上に細かく切り貼りしていく。元のジーンズの特徴を生かして作ることで、そのデニム達磨はお客さんにとって二度と手放せない宝物になっている。

12月15日(金)
#37 Furniture in Blue 端材家具を染める 山に優しい家具
木材の中には長さや幅が足りないため、市場に出回りにくいものがある。それらは端材と呼ばれ、廃棄されたりチップになることが多い。しかし、そんな端材を使って家具を作っているのが田中良典(りょうすけ)さんと宮地洋(みやちよう)さん。端材から大きなパーツは切り出せないため、小さなパーツをいくつも組み合わせる必要があるが、その過程でどうしても色味の差異は出てきてしまう。その問題を解決するのが日本伝統の染色技法、藍染め。最後に全体を藍色に染めることで、家具は統一感のある仕上がりに。秀逸なアイデアと木材への愛情から生まれた家具は、その美しさから人気を集めている。

12月22日(金)
#50 Preserving the Seasons 冬支度 受け継がれる保存の知恵
信州に住む横山タカ子さんは、郷土料理の研究家。毎年作物を瓶に詰めたり発酵させたりして、厳しい冬に備える。彼女の仕事を支えているのは、自然の恵みと先人たちの知恵だ。

12月29日(金)
#51 Life Less Plastic プラごみの無い暮らし   
プラスチックごみを極力出さない生活を送っている高砂雅美さん。生ゴミは堆肥に混ぜて処分。洗い物に使うのはスポンジではなく布。小さな工夫を楽しめるからこそ、長続きしている。


※この番組は放送終了後も、ビデオオンデマンド(外部サイト)でご覧いただけます。

※YouTubeのNHK WORLD JAPANのチャンネルでも「Zero Waste Life」は視聴いただけます。
 リンクはこちら(外部サイト)

NHK BSでも放送がスタートしました。 英語版 毎週金曜 午前4:30~4:45

12月 1日  #30「靴の思い出を未来へ」
12月 8日  #31「輝き続けるパン」
12月15日  #32「廃棄スケートボードがクールに復活」 
12月22日  #1 「器を生き返らせる”金継ぎ”」 
12月29日  年末編成の為、休止

音楽

笠松泰洋

ナレーション

ガイ・ペリマン

音響効果

岡林亜実

ディレクター

千切谷知子(#30)
岡崎ひかり(#31)
潘志揚(#32,#36)
間宮圭次郎(#34)
渡辺裕太(#35,#50)
中村佑子(#37)
浅野直広(#1)
中嶋旭洋(#51)

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潘志揚

プロデューサー

琢磨修一

ゼネラルプロデューサー

三田豊